借金返済が免除される自己破産について知ろう

自己破産という言葉は、ほかの借金整理の方法と比較して、一般に広く浸透しているようです。

しかしこの借金整理方法が正しく知られているのであればいいのですが、誤解されているところも多々あります。 もしその誤解が原因で、自己破産したくてもできないと思っている人がいれば、非常にもったいないことをしているといえます。

そこで借金問題を抱えている人のために、誤解されやすい自己破産の本当の特徴についてここで整理しておきます。 自己破産をすると、後々の生活に支障をきたすようなうわさが出ていますが、そのほとんどは間違いだと思ってもらっていいでしょう。

たとえば、自己破産をすることによって選挙権を失うという話を聞いたことがありませんか? 戸籍に傷がついてしまうという噂もよく出ているようです。 また将来年金がもらえなくなるという話も出ているようです。 ここで紹介した話は、すべて間違いです。

また自己破産をしたことによって、会社をクビにされることもありません。 もし、自己破産だけが理由で解雇になったのであれば、不当解雇として訴えることもできます。 このように日常生活で支障をきたすようなことはまずないと思ってください。

勘違いしてほしくないのは、自己破産とはあくまでも借金からの救済法であるという点です。 多重債務などの借金で苦しんでいる人は、今一度人生を再チャレンジできるようにするための法律です。 ですから再スタートに向けて生活をしていくにあたって、最低限必要なものはほとんど守られると思ってください。

借金返済が免除されたとしても、決して犯罪を犯しているようなことではないのです。 ちなみに自己破産をして免責の決定を受けた後にお金を稼ぐことももちろんできます。 そのお金を前の債権者に返済する必要も一切ありません。

20万円以上の価値ある物は、基本的に処分される

自己破産の場合、財産はすべて現金化され、債権者側に借金の一部支払いとして処分をすることになります。 このため、マイホームやマイカーを持っている人は、借金のカタとしてそれらを処分しないといけないので、その点は注意しておいてください。

しかし身の回りの生活に必要なものは、処分をする必要はありません。 もし処分をするような財産を一切持っていないというのであれば、同時廃止の処理が行われます。 これは、地方裁判所に破産の申し立てを行った時に破産開始決定が出ます。 そして破産開始決定と同時に破産手続きも終了してしまうことです。

自己破産をする人を見てみると、すでに処分すべき資産のない人が多いです。 同時廃止になれば、かなり手続きもスピーディに進むと思ってもらっていいでしょう。