連載。火をつけるための副読本。 その2「東京の街に雪が降る日、ふたりの恋は終わった。」

2009.7.1. [ 告知。 , 覚え。]

A面/2曲目

東京の街に雪が降る日、ふたりの恋は終わった。

作詞:小西康陽
作曲:小西康陽

<創唱:ミズノマリ。オムニバス・アルバム「うたとギター。ピアノ。ことば。」に収録/2008年発売>

「火をつける。 前園直樹グループ第一集。」の収録曲のなかで、唯一、今世紀になってから書かれた曲。

聴かれてきた年月に差はあれど、「うた」と「ことば」に着目したときには、<いつ・どこで・だれが・だれに>作ったかという背景はいったん掻き消えて、結成当初からライヴ序盤の核となって在りつづけてきた曲だと思います。

オリジナルは、パリスマッチのヴォーカリスト、ミズノマリが単独で参加し吹き込んだトラックで、作者は小西康陽。「うたとギター。ピアノ。ことば。」というアルバムは、10曲中6曲がカヴァーで構成されていましたが、これは小西さんの書き下ろし曲です。

» コチラで試聴できます(見出し「うたとギター。ピアノ。ことば。」から入り、曲名をクリック)。

前園直樹グループは結成前夜、というか、まさかバンドを始めるなんて思っていなかった昨年の晩冬。僕も歌い手として参加したこのアルバムのレコーディング・セッションの途中、スタジオのラージ・モニターから流れてきたミズノさんの歌を初めて耳にしたときの響きは、忘れたくないですね。

さて。ここからは、告知です。

今週金曜、深夜12時から放送のラジオ番組「夜の終りに」で、前園直樹グループによる「東京の街に雪が降る日、ふたりの恋は終わった。」がオンエアされます。活動のこと、今月のライヴのことなど、前園が少しおしゃべりもしていますので、ひととき、是非お付き合いください。

(コミュニティFMですが、同時刻にはインターネットでもお聴きになれます » サイマルラジオ

FMおだわら「MUSICSHELF presents 夜の終りに」 #3
放送:2009年7月3日24時~25時

ナヴィゲーター:村松えり
パーソナリティ:濱田高志/鈴木啓之/前園直樹

【再放送について】
7月10日,17日,24日,31日 *いずれも24時からの放送

【放送視聴について】
(1)神奈川県小田原市周辺にお住まいの方:FMおだわら(周波数78.7MHz)でラジオでお聞きいただけます。
(2)上記以外の方:サイマルラジオのホームページにて、「FMおだわら・放送を聞く」のボタンをクリック。ウィンドウズ・メディア・プレーヤーにてお聞きいただけます。(ラジオ番組放送時間と同時放送になります)
サイマルラジオHP: http://www.simulradio.jp/

(前園直樹)

連載。火をつけるための副読本。 その1「時計をとめて」

2009.6.30. [ 覚え。]

アルバム「火をつける。前園直樹グループ第一集。」をお買上いただいた皆さんへ、御礼の気持ちを込めてなにか、と考えているうちに数日が経ってしまいました。

すでに聴いて下さった方々。どうもありがとうございます。

前園直樹グループは、いま、日本語の歌をカヴァーしています。一度きり披露したものも含め、これまでに取り上げたその数、21。

アルバムを制作したこの春の時点では16のレパートリーがあって、そこから更に半分に当たる8曲をレコーディングした、というわけですが、「8」という数は、30cmのLP盤に収録出来る時間の制限によるところが大きかったのです。

しかし個人的には、今回のヴォリュームに満足しています。そしてやはり、A面とB面のあいだに、盤を返すという「休み」の時間が入ることにも。もちろん、返さずに止める、という選択肢もあって、ソレはソレ、とても大切なことだと思うのですが ―― 話が反れました。

終演後のライヴ会場で、あるいは、戴く電子メールや直筆のお手紙で「原曲については、まだまだ勉強不足」と仰る方々には、「勉強」だなんてとんでもないですよ、と率直に伝えたい。けれど、「知りたい」というそのお気持ちには、激しく同意します。なぜなら僕自身、知らないことがあまりに多すぎるからこそ、このバンドを楽しんでいるのですから。

じっさい、せえの、で音を出して初めて知ることばかり。そういうときに、音楽の本質は音楽のなかにあるという、考えてみれば当然の結論が目の前に立ちはだかる。それでも身体は動き出す、というところがこのバンドなのかな、と思ったりします。

前置きが長くなりました。

アルバムをお買上いただいた皆さんのために。きょうから8回にわたり、収録曲について僕が知っている少しのことを書いてみようと思います。いわば、火をつけるための副読本。

皆さんの「知りたい」気持ちのお邪魔になりませんよう。

A面/1曲目

時計をとめて

作詞:水橋春夫
作曲:水橋春夫

<ジャックスのアルバム「ジャックスの世界」に収録/1968年発売>

作者は、結成後にスカウトされ加入、リード・ギターを担当した水橋春夫。

リード・ギター担当、つまり在籍中は、バンド演奏の主に「旋律」の部分を担当していた、ということ。

そんな人物がこの歌を作り、ファースト・アルバム「ジャックスの世界」のジャケット表面でメンバーが身に着けている花柄のシャツを原宿で発見し、レコードが発売される直前には脱退していった。

こう書くとカッコ良すぎるなあ。


バンドでカヴァーすることに決めた当初、実は、導入部分の歌い方について少し不安を覚えていたことを、ここで告白してしまいます。

草間ルミというアイドル歌手が残したヴァージョンでは、オリジナルや我々のそれにある冒頭8(9)小節が省略されているのですが、僕はそちらの出来映えも好んでいて。そこで、バンドでも省略してしまうことを考えていたのでした。

ところが、リハーサルで「有」のほうを試したところ、すぐにその不安は立ち消えました。メンバーの出した最初の音に、その重要性を諭された、というわけです。


ところで。ジャックス然り、定冠詞のつかないバンド名って、どこか潔くて、好きですね。

このバンドの曲を取り上げるということは、僕たちの念願のひとつ、でした。「ジャックスの世界」、是非聴いてみてください。

(前園直樹)

「火をつける。前園直樹グループ第一集。」一般発売スタートします。

2009.6.23. [ 告知。]

6/19(金)に先行発売されたアナログ盤「火をつける。前園直樹グループ第一集。」が6/24(水)より全国の主要店舗でご購入できます。お取り扱いしていただけるお店は以下の通りです。お取扱い店は今後増えていく予定ですので随時情報をアップいたします。
このサイトでもご注文をお受けします。いちばん最後に記載されているお申し込み方法をご確認ください。

限定プレスの貴重なアイテム。早めにゲットしてください。

<お取り扱い店>
JETSET TEL: 075-253-3530
静岡・CORNERSHOP TEL: 054-253-5571
ココナッツディスク 吉祥寺店 TEL: 0422-23-1182
下北沢・mona records TEL: 03-5787-3326

Readymade-shopping(通販)
LOVE SHOP RECORDS(通販)

このサイトでのご注文は下記を参照のうえ、メールにてご注文ください。アナログ盤と併せまして雑誌「うたとことば。」(1~4号)のご注文も承ります。

*ご注文方法
発売元である株式会社ワンダーガールshop@wondergirl.co.jp までメールにて下記項目をご記入のうえ、ご注文ください。
1.お名前
2.お届け先郵便番号・住所
3.ご連絡先電話番号
4.お客様のメールアドレス
5.ご希望号商品名とご注文数

*ご注文のメールを受け付次第、入金先などを返信メールにてお知らせします。お客様のご入金が確認されましたら商品を発送いたします。
*お支払方法は銀行振込のみとなります(振込手数料は お客様でご負担となります)。
*アナログ盤の送料として600円別途頂戴いたします。「うたとことば。」のみの発送に関しましては、10冊まではメール便(送料一律200円)、11冊以上20冊まではEXPAC500(送料一律500円)でお届けします。

(松本)

富山でのライヴが決定しました。

2009.6.22. [ 告知。]

アトリエ・フォンテーヌにお越しくださった皆さま、ありがとうございました。そして前園直樹グループはこれからもライヴ活動を続けていきます。7月には岐阜と富山へ。富山のライヴ情報は以下の通りです。

Oravoの音楽vol.4
日時: 2009年7月27日(月)開場18:30〜/開演19:30〜
会場: フォルツァ総曲輪(富山市総曲輪3-3-16ウィズビル4F)
チケット: 一般¥3,500・学生¥1,500 ※学生証提示で当日差額返金
(全席自由/当日¥500増/ドリンク¥500別途)
info. オレンジヴォイス・ファクトリー 076-411-6121/http://www.oravo.net/

富山から良質な音楽を全国へ発信するレーベル「オレンジヴォイスファクトリー」のレギュラー・イヴェントです。富山県そして近郊にお住まいの皆さま、そうでない方は旅のついでにでも。富山で真夏の夜に開催される、前園直樹グループのライヴ会場へお越しください。お待ちしております。

(松本)

呪文のように。

2009.6.20. [ 覚え。]

昨夜、アトリエ・フォンテーヌに於けるワンマン・ライヴにお越しくださった皆さまへ。
多くのご来場、本当にありがとうございました。

発売となった初めてのアルバムも、我々が想像していた以上の数をお買い求め戴きました。

終演後の会場出口付近には、LPの入った紙袋を抱えた、たくさんのお客さま。その光景を目の当たりにして、即座に「カッコイイぜ」と思ったのでした。

同時に、LPだのCDだのmp3だの、と発売(発表)の形態について考えていた自分が萎んでいくのが分りました。それくらいに、30センチ四方の存在というものは、「デカイ」ということ。目に見える、ありがたみ。

さて、ステージは、出演戴いた2組のゲスト陣が本当に素晴らしかったことに、じっさい大いに助けられました。どれだけ言葉に換えれば、感謝の気持ちが伝わるのだろう。

スムースエースの岡村玄さん、重住ひろこさん。両名をサポートするツヤトモヒコさん、ハルナさん。この4者の美しいハーモニーを初めて生で体験した先週日曜のリハーサルは一生忘れられませんが、昨夜のパフォーマンスも抜群だったことは言うまでもありません。僕の中の感動は勢い余って、打ち上げの際には、スムースエースのパフォーマンスと小西さんの編曲でカヴァーして欲しい曲もリクエストしてしまったのでした。

そして、レモンさん。その歌唱に際立つ個性。これはどんなに実力のあるプロデューサーにも一から作り出すことは出来ない。書いて字の如く、歌手。歌い手であるべきお方。楽曲の孕む物語を咀嚼し、身体に取り込んだ上で、ステージには語り部(かたりべ)として立つ、ということを心得たお方。これはスムースエースでリードを取る重住さんも同様で、歌手として当然のようなことでいて、ムズカシイことなのだよなあ――たいていはこのことを「スタイル」という片仮名に置き換えて、おでこの辺りに貼り付けて終わる。目に見えぬ、ありがたみ。

いっぽうの我々バンドは、いや、そもそも僕は、といえば、ここのところ新たな歌い方を模索してきたのですが、それが成熟しきれないままにステージに立つことに。成熟なんて、まだまだ早いよ、なんて思わないでくださいませ。自分の好きな音楽家のなかに、成熟を志さない、あるいは変化を欲さない人などいないのです。こう書くいまは頭の中で、数人の男性歌手の名前を唱えています、呪文のように。

(名前、それは、このバンドを結成する以前、歌い手についての考えを交わすなかで小西さんから届いたメールに記されていたもの。)

つらつらと、昨夜から今にかけて思っていることを綴ってみましたが、これは決して反省などではないのです。次は岐阜・各務原の村国座で行なわれるイヴェント「our favorite things」、そして富山は総曲輪でのワンマン・ライヴでお会いしましょう。

覚え。の追記。

昨夜のライヴをご覧になったお客さまのご感想で、間接的にうかがったもののうち、もっとも印象に残ったのは、『あの「黒い花びら」は、本当に悲しい人が歌っている「黒い花びら」ではない。だからといって、それが悪かった、ということではない。』というものでした。

歌う、ということとは。

(前園直樹)