借金整理方法の一つである民事再生について理解を深めよう

民事再生はほかの債務整理の方法と大きく異なる所があります。

それは何といっても、借金の元本を大幅に減額できるところです。 どの程度の借金を抱えているかによって変わってきますが、一般的には借金総額の2割程度にまで圧縮できる可能性が高いです。 それ以上に圧縮できるケースもあります。

任意整理でも借金の圧縮をすることは可能です。 しかし、ここまで大幅な借金の圧縮をすることはまずできません。 また、もう一つの特徴として、マイホームやマイカーなどの財産を手放すことなく、借金の整理ができる点にも着目です。 この両者の特徴によって、経済的にかなり余裕のある借金返済計画を立てることも可能です。

民事再生を検討している人の中には、別の債務整理の方法である自己破産の検討をしている人もいるはずです。 自己破産の場合、一定期間とはいえ一部の仕事ができなくなるというデメリットがあります。 資格制限というのですが、保険外交員や警備員の職種で仕事をしてはいけないことになっています。 資格制限はせいぜい数か月程度のものなので、それほど深刻な影響を与えるわけではありません。

しかし、すでに保険外交員や警備員として仕事をしている人は、一時休業、最悪の場合仕事から離れないといけなくなる可能性もあります。 引き続き仕事を続けたいと思っている人で、任意整理では借金の問題を解決しきれないというのであれば、民事再生による債務整理を検討すべきです。

住宅ローンの借金は圧縮できない

民事再生の場合、誤解されている所もあるので注意しないといけません。

まず民事再生というのは住宅ローン以外の借金を圧縮する方法なので、住宅ローンの返済で困っている人が手続きをしたとしても借金の大幅な圧縮効果は期待できないという点です。 そして借金は大幅に減額されますが、決してなくなるわけではないということも頭の中に入れておく必要があります。

原則として3年間は、引き続き住宅ローン以外の借金を返済していかないといけません。 家計の見直しをして、きちんと返済できるようにやり繰りをしていく必要があります。

あと民事再生の手続きをした場合、官報にそのことが掲載される点も頭の中に入れておくべきです。 ですからもし官報を目にする人が知り合いなどにいると、民事再生により借金整理手続きをしていることがばれる可能性があります。

ただし官報に関しては、それほど広く一般に出回る媒体とはいえないので、一般の目に触れることはまずありません。 ですから必要以上に民事再生で借金整理をしたことが周囲にしれてしまうという心配をする必要はないでしょう。